山口 VS 丸元(その3)

東洋太平洋ウェルター級タイトルマッチ 12R

× 山口 裕司(東洋太平洋ウェルター級王者、ヨネクラ)
○ 丸元 大成(同級級8位、グリーンツダ) 7R2分4秒 TKO勝ち


丸元は初回からチャレンジャーらしく積極的に前に出るが、山口は丸元のパンチをことごとくガードし、逆にカウンターで追撃する。山口の攻撃はほとんどが内角からのショートで、かつスピードがあり、丸元はいいようにカウンターを喰ってしまう。完全に山口ペースだ。

中盤に山口が左ボディからのワンツウを当てると、丸元はガックと腰を落とす。勝機と見た山口は更に左ボディから左右フックをスピーディーかつ正確に当て、ファーストダウンを取る。タイミングダウンだが、両者のスキルの差は歴然。山口のKO勝利も時間の問題と誰もが思った。

だが試合は意外な方向に。2Rに入っても山口はペースを握り、流れるようなコンビネーションを見せる。だが、後半丸元の右ストレートを喰うと急激に失速する。3R以降も得意のコンビネーションを何度も決めるが、1Rに奪ったキレが全く感じられない。逆に丸元の細かいパンチが度々山口の顔面を捉えだし、序々にペースは丸元に傾く。

4Rにも山口は多彩なパンチをピンポイントで当てていくが、今ひとつ精彩に欠け、遂に丸元の細かいパンチは山口を何度ものけぞらせる。カウンターパンチも見事に決まり、この回は完全に丸元が取る。

5Rには技術に勝る山口がコンビネーションを駆使して盛り返すものの、後半になると丸元の左フック、左アッパー、右ストレートが的確にヒット。再び丸元のペースに。

6R、山口はコンビネーションを見せるが、丸元は気にせず細かいパンチで勝ち取る。山口は明らかに消耗を隠せず、口をパクパクと空け、苦しそうだ。丸元の上下のコンビネーションのまとめ打ちをコーナーで浴び、棒立ちになるが、何とかゴングに救われる。

そして迎えた7R。丸元のキレの良い右ストレートが幾度なく山口を襲う。山口も必死に応戦するが、丸元は調子づく一方。さらにカサにかかったワンツウを山口は何度も無反応に喰い、ロープに追い込んだところで、レフェリー浦谷が試合を止めた。

戦前の不利な予想と初回のダウンを見事に覆して、30歳の遅咲きチャレンジャーが執念の初の載冠となった。


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