第24回フェニックスバトルを振り返る
これで対抗戦は花形ジムの2勝1敗1分けとなり、大橋ジムの勝利は消えた(大将戦で勝ったとしても引き分けで終了)。大将戦で引き分けた場合は、花形ジムの勝ち越しとなってしまうため、全ては3戦3勝(3KO)の若き大将、原 純平に委ねられた。
相手は、10戦を超えるキャリアの田村 啓(ひろむ)だ。しかし、原は相手のキャリアに動じる様子もなく、落ち着いた様子で得意のコンビネーションブローを次々と繰り出していく。元来ハードパンチャーでもないのだが、踏み込みが深いため、一打一打が着実にダメージを与えていく。そして早くも初回から右ストレートでダウンを奪う。このまま原が一気に試合を決めてしまうことを誰もが疑わなかっただろう。だが10戦を越す田村の経験はダテではなかった。ロープを背にし、守勢に回りながらも、冷静に相手のスキをうかがっていた。原がかさにかかって田村を倒しに来た瞬間、ガードが甘くなったアゴに渾身のカウンターパンチが炸裂。
「効いたっ!」
この一撃により形勢は一変した。何とかダウンはしなかったものの、原はフラフラ状態。「このチャンスを逃がすものか。」とばかり、田村は一気呵成に攻め立てて倒しに来る。だが、原は固いガードと死に物狂いのクリンチで1ラウンドをしのいだ。
しかし2ラウンド目に入っても、まだ前回のダメージが残り、田村の猛攻が続いた。並みの選手であればこの勢いに呑み込まれ、絶えきれずにKO負けしてしまっただろう。だが、原は違った。棒立ちになり、最悪の状態に置かれても、決して自分を失うことはなかった。もの凄い気合いで倒しに来る田村の一瞬のスキを見逃さず、逆にカウンターの右ストレートでぐらつかせた。
3ラウンドに突入すると、完全蘇生した原がショートレンジの打ち合いを高速のコンビネーションで圧倒する。最終ラウンドには左アッパーからの右フックで再度ダウンを奪い、文句無しの判定勝利を飾った。
残念ながら、4連続KO勝ちとはならなかったが、原にとってこの苦しい試合を戦い抜き、勝利した経験は大きな財産となったに違いない。今年、原は4戦無敗の戦績をひっさげて、東日本新人王トーナメントに挑む。
大将、原の勝利により、対抗戦は2勝2敗1分けで引き分けた。対抗戦という独特の雰囲気の中で、参加選手達は貴重な経験を積むことができただろう。今年もまたこの「メリケンリーグ」において、大橋 VS 花形による対抗戦の決着戦が行われる予定だ。大いに期待したい。
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