ヤエガシ・アキラの拳闘王子
第一回 細野よバズーカで世界を撃て!

それでは本題に入る前に僕が断筆していた空白の2年間を振り返ってみたいと思います。ボクがこのコラムを書いていた2年前、この頃の細野の活躍ではまだ世界挑戦なんて先の先って感じでしたよね。デビュー以来、数々のKO劇を見せながらも、その多くがたまたま自慢の強打が当たってくれただけ。細野自身もまだその類い稀なる「神が与えし拳」をどうやってコントロールしたら良いのか理解っておらず、潜在的な才能は未曾有のスケールなのだが、現実の試合には「ほとんど活かされていない」ぐらいなことを言っちゃってました。でも唯一の救いは何故か相手が強ければ強いほど、自然と潜在的なチカラが目覚め、周囲の心配をヨソに何とか勝ち続けて来たことですか。おおむねこんな感じですね。

しかしながらそんな細野が微量ではありますが、そのチカラをある程度コントロールし始めた記念すべき試合が、2008年1月「KOキング」対決といわれた真鍋 圭太 選手との一戦です。それまでは毎度ボクと細野は試合が決まると対戦相手のことを「あーだこーだ」と言いながら作戦を立てるのですが、イザ試合が始まると見事に忘れてしまうのがパターンだったんです。ところが真鍋戦では松本トレーナーの指示はもちろん2人で立てた作戦もしっかり守り、ハードパンチャー真鍋選手との正面衝突を避け、鋭いジャブを駆使しながら最後まで集中を途切れさせることなく戦い抜き、強豪 真鍋 選手を5RTKOに葬ったのです。それが今から2年前、丁度ボクが断筆したのもその頃でしたね.とにかく細野が最後まで自分のチカラを制御し、作戦通りに戦って勝利を収めたのはこれが最初でした。

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