第19回フェニックスバトルを振り返る(その2)

セミファイナル 10R 48.5Kg 契約

○ 八重樫 東(10R判定)
× エルマー・ゲホン(フィリピン)

試合経過
今回の試合を迎えるにあたり、八重樫は多くの不安を抱えていた。
まず第一に、プロデビューしてまだ4戦目の自分のボクシングが世界ランカーに通用するのかということ。
そして第二に、プロ・アマを通してまだ3R以上戦った経験がない自分が、今回の相手だと10Rフルで戦い抜かなければならない可能性があるということだった。

だが案ずるより生むが易し。天才八重樫に不可能の文字はなかった。

序盤、八重樫は軽快なフットワークからスピーディーな連打を矢継ぎ早に打ち込んでいく。ゲホンはなかなか八重樫のスピードについていけず、ペースはすぐに八重樫のものに。体勢を立て直そうと強引に踏み込んで来るゲホンに、カウンターでワンツウを合わせ、さらに左右ボディ、左アッパー、打ち下ろし右ストレート、左右フックと多彩なブローを1つ1つ確認していくかの様に打ち込んでいく。

ほぼ5Rまでこのペースで進んで行くが、ゲホンもさすがに世界ランカー。これだけ攻められているにも関わらず、ペースは全く衰えない。

中盤以降になると八重樫は巧みにインサイドワークを使い、スタミナ配分。調整のためかややスピードが緩くなった八重樫に対し、ゲホンはカウンターで右を合わせ出す。

だが8R、八重樫は、ゲホンのボディ攻撃に対し、逆に効果的なカウンターワンツウを合わせる。動きが止まったゲホンにさらに連打を浴びせ、完全復活。

9Rには攻め疲れからゲホンの追撃を許すが、決して有効打を受けず、安全運転。

10Rワンツウを左ボディを再三打ち込み勝負を決めた。


大橋会長の談話
世界ランカー相手に初めての10回完走でよく頑張った。
ただ欲を言うと、もっと上を狙う以上、もっとメリハリを付け、勝負どころをしっかりつかみ、KOするチャンスがあったら、勇気を持って勝負して欲しいね。


八重樫 東の談話
10回戦い抜けたことについては、正直ホッとしている。
これまでの対戦相手を倒してきたブローが完璧に急所を捉えているはずなのに、全然倒れてくれない。ゲホンは一体何者なんだと思った。やっぱり世界は甘くないです。

(※)八重樫は今年1月のWBCオフィシャル・レーティングで世界19位にランク入りした。


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