第20回フェニックスバトルを振り返る(その2)

54.0Kg 契約 10R

○ 川嶋 勝重(WBC世界スーパーフライ級1位、大橋) 8R2分22秒 TKO
× 文 在春(韓国スーパーバンタム級2位、韓国)

【試合経過】
典型的ファイタータイプの文は、序盤から左右フック、アッパーを振り回し、川嶋をパワフルに煽(あお)ってくる。

しかしこれに対し川嶋は、しっかりとガードを固め、冷静に相手の動きを見ながら、右クロス、左ジャブ、左ボディをカウンターで合わせていく。一見両者互角の打ち合いに見えるが、ブローの的確さ、有効打の差は歴然で、川嶋のKO決着も時間の問題と思われた。

そして迎えた第4R、文の頭突きに顔を歪ませる場面もあったが、“左ボディから右フック”という川嶋の必勝パターンが炸裂すると文はたまらずダウン。このままフィニッシュへと誰もが思ったが、文はここから本領を発揮する。カウント8で立ち上がると、文は何事もなかったかのように、これまでと同様のペースで戦い続ける。

中盤に入っても川嶋の優位は変わらず、黙々と向かってくる文に対し、快心の左ボディ、左フック、右クロスをカウンターで叩き込むが、文は一向に前進姿勢が止まらない。

“また判定か?”ここで川嶋陣営に不吉な予感がよぎった。川嶋は過去2戦、韓国ファイターと戦い、勝利を収めているが、2度とも相手の驚異的な粘りに遭い、圧倒的なポイント差をつけながらも、KO勝利を逃している。更に2階級上であり、今回初めて119ポンド契約も微妙に影響しているのでは?

だがそこは川嶋。倒れない者を無理矢理倒そうとはせず、しっかり自分の戦略をひとつひとつ確かめるように試していく。

7Rにはノーガードのウィービングで文のパンチをことごとくかわして、場内を湧かす。

そして8R、左右ボディで動きが止まった文へ、一気呵成に、左フック、右ストレートを連打。文は崩れるように倒れ落ち、なおも立ち上がろうともがくが、“これ以上は危険”と判断したレフェリーが試合をストップした。

今回の試合前、バンタム級へ転身し、長谷川穂積との対戦も取り沙汰された川嶋だが、先日WBC世界スーパーフライ級1位にランクインしたこともあり、長谷川陣営からの“(KO負けして当分試合のできない)ウィラポンとの挑戦者決定戦”条件は呑まず、指名試合待ちで、スーパーフライ級で続投していくと大橋会長より発表された。


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